2012年12月08日

産まれること 生きること そして死んでいくこと 

相次いで地上の星が天井の舞台の座長に呼ばれて
あっという間に逝ってしまった
天空で強く大きく輝く暁星になってしまった

歌舞伎の風雲児または革命児と言われた御仁はまさに太陽だった
多くの笑顔の中で自分も笑い 泣き 走り 着替え 演じて 見栄を切って 
そしてそのまま永久の高みにいってしまったかのように
我々の脳裏には元気で鮮やかな姿で消えてしまった

中村 勘三郎さん あまりにも早すぎる召喚
幼いころから踊り今は親になった息子の願いの通りに私たちは
薄暗い歌舞伎座の舞台裏 早着替えの次の出番目がけて全力で走り去っていく裸の背中を忘れない
また多くの友人たちの眼の中の歌舞伎を語るお茶目で豪快で陽気なその笑顔を思う
その無念と愛がどうこれからの歌舞伎を背負う
多くの方々の強く明るい後ろ盾になりますように

少し前に誰にも知らせずにそうっと地上を離れたのは
優しい花の香りのする朗らかな流れ星
戦前から今まで演技という家族であり運命であり宿命を受けて背負い
死ぬまで女優と呼ばれるために生きた人


森光子さん
家族は観客でありスタッフであり後進の子供たちであり舞台そのものだったのだろう
葬儀に集まった人が彼女の歴史さえも感じさせる
人間が芸能界にデビューして死ぬまで役者を通す
それができる人は極稀
華やかな表舞台とは逆に裏には壮絶ともいえる努力や痛みがあったのに違いない
ということを祭壇に手を合わせる若いタレントや役者たちは身を以て感じただろう

彼女の最後の舞台は多くの香しい花と
「思い出すのは辛くて葬儀には行けない」と死を悼む盟友と
数多くの華やかな参列者の姿で飾られた気がする

栄光も努力も悲しみも優しさも
すべてはあるとき止まって永遠のものになる
誰もがその時に向かって淡々と生きている
ただそれを知らないだけ

産まれた世界が完ぺきであると信じて育ち
そしてその幻想を自分で壊して新しい世界を作る責任が誰にでもある
よく生きることはよく死ぬことと表裏一体
誰も死は選べないが生きることは選び学べるのだ

苦しみも悲しみもすべて人生という名の舞台の演目

2012年 寒い年の瀬の夜空
激しく身を燃やしてるように生きた二人の遺言を聞いたような気がした

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posted by YUE at 22:53| Comment(0) | シロップ(ポエム・雑文) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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