2011年12月21日

昔書いた童話@

むか〜〜〜〜し ニッサングランプリという童話のコンテストに参加したことがありました
そのとき書いたものが自分的にすごく好きだったし
今の創作に通じるものがあるな〜と思い書き起こしてみました






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そこは青黒い海から波が押し寄せる海岸でした。
さらさらとした細かい白い砂浜がどこまでも続いていて、そこに沖から静かに低く穏やかに打ち寄せる波が細かい砂を弄ぶように転がっては戻って消えていきます。
どこから始まってるのかわからない果ての無い白い砂浜です
そこから見える沖はまるで磨かれた黒い鏡のように静かな水面の凪でした。
その上の空は虚無で雲も太陽も無いただの灰色の空間でした。
雲も風も鳥もいない、ただからっぽの空間には音もありませんでした
突然無音の灰色の幕のようなそこがひび割れて大きく割れやわらかい光が溢れたかと思うと、そこと凪の海との間に大きな大きな七色の光の柱が浮かび上がりました。
少したってその光の柱の中を小さな小さな白い光の玉が、無数に海から天に向かって吸い上げられるように、ごおおという遠くまで響くこもった低い音を響かせながらゆったりと下から上に流れて行きだしました。
白い川のようなその流れは周りの空間をうっすら明るくしました。
数分間それが続いて、柱が海のほうから消えていき、吸い上げられた小さな光たちと一緒に天に吸い込まれるように無くなっていきました。
それが天に消える瞬間、柱の一番底から転げるように出てきて、ぽしゃんと音を立てて海に落ちた小さな光があったのです。
しかし誰も、また何もそれにかまうことなく柱は消えてしまいました。
後にはまた静かな凪の海が風もない音も無い空間の下にあるだけでした。
柱の気配が消えた海からため息のようにさあっと柔らかな風が吹いてきて、さざ波の上をただ一回行ったきり、あとは動く物は無い前の風景に戻りました。
そこを誰かがたった一人で歩いていきます。
その人は頭から白い長い布をかぶりそれは体を覆って腰にも届き、その下からは靴を履いてない裸足の足が見えていました。
白い細かい砂は歩く足のままに動き後を残しました。
その足跡はずっとずっと波打ち際にそって続いていきます。
その人の行く手にはうっすらと緑の影が広がる大きな森が遠くに見えました
ちらちらと光ってるのはその森から流れている、大きな川面が砂浜の向こうにあるのがわかりました。
その人は黙々と歩き、足元を時々波が濡らすのも気にならないようでした。
しかしずっと歩いてきて疲れたのか、足を濡らしながら立ち止まりました。
「待って」
そのとき小さな声が心に聞こえて、布をかぶったその人は周りを見渡しました
自分以外動くものが無い世界に声を出すものもないはずです
「ここ、ここ」
その声は足元から聞こえてきました。
布をかぶった頭が下を向くとそこには小さな光の泡がぴょんぴょんと水面をはねています。
「ここです。」
声をかけられたほうが膝まずいて、その泡に近づきました。
「あなたは神様ですか?」
そのささやき声の唐突な質問にちょっと間が開きましたが、布の下から優しい穏やかな声が答えました
「・・私はただの管理人だよ ここを行き来する魂の流れを見ているにすぎない  君はさっきの便で行かなかった子だね」
管理人と名乗るだけにその人は、最後の小さな小さな落下にちゃんと気づいていました。
「そうです」
泡はぴょんぴょん跳ねていいます
その声をよく聞こうと思ったのか、管理人は布の下にあった手を伸ばして、さざ波に持て遊ばれそうになっている泡をそっとすくい上げました。
長くすんなりとした指が澄んだ海水と一緒に小さな光の泡を持ち上げて、布をかぶって顔が見えない頭に近づけました。
「だって あの柱に乗っていったら僕は人間として生まれなきゃ行けないんでしょう?」
小さな泡が言いました。
「そうだよ それがこの世の理だ あの柱の向こうに新しい人生が君を待ってるんだよ」
「・・・僕は嫌なんです。 人間じゃないものに生まれ変わりたいんです。」
布の下で頭をかしげそしてちょっと噴出しそうな息が聞こえました。
真面目なことをまるでネズミがしゃべるようなきーきー声で言う小さな泡が、なんだか愉快で可愛かったからです。
「じゃあ・・何に生まれ変わりたいのかな?」
布の向こうでちょっと笑いをこらえる声で、管理人は言いました。
「わかりません・・・でも一番幸せなものになりたいです」
「そう・・じゃあ 僕がお前に仮の姿をあげる それで少しだけ君が生まれる予定の世界を見てくるといい。」
「わあ いいんですか?」
「そういうことを言う魂にあったのが初めてだからだよ 僕も知ってみたいしね・・・現世で危険が無いようにちゃんと僕のお使いだっていうしるしをつけてあげる そして帰ってきてから僕に教えるんだよ」
「はい!」
その声が聞こえるか聞こえないかに、管理人の両手に挟まれた泡はそっとその手に包まれて見えなくなりました。
風が遠くに見える緑の陰にしか見えない森からざああっと拭いてきました。
羽織っていた布がはだけて長い黒い巻き毛が風に揺れて、空に向かって投げられた手の中の小さな光がその強い風に乗って舞い上がるのを見送りました。



posted by YUE at 22:20| Comment(0) | シロップ(ポエム・雑文) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月11日

月が食う

月が太陽を隠すのか

太陽が月を守るのか

地上から見えるのはわずかな赤い影

人間から見えるわずかな陰でしかない事実のように


愛する母を失った少女の悲しみも

生まれた故郷を見失った人の辛さも

何かに食べられるように欠ける満月のように無くなってしまえばいいのに

誰にもわからない個々の悲しみが闇に溶けてなくなって

そして再び美しい満月となって現れるような希望に生まれ変わるといいのに


愛する者が戻らない辛さを癒すのは、繰り返される月と太陽の交代の中での祈りと

その足その手で作るものの確かさだけ


消えては生まれ変わる月と太陽の間

人の心が再び歩き出すのを待っているのは誰だろう











posted by YUE at 00:04| Comment(0) | シロップ(ポエム・雑文) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月03日

龍は舞い降りたA

前回に続きまた龍とキャラのコラボ

一人一人の中にいる龍は雌雄両性の面を持つそうです

そのバランスが今からはとても大事になると友人が言っていました

男だけ女だけの片方だけではできないことが

また目に見えてくることが違ってくる気がします

私は昔からどっちにも偏ってない自分への意識が強くて

やたら女を前に出す人 または男であることを威張る人間が苦手で

それらに縛られることが苦手でした

心当たりありませんか??


img104.jpg


彼女はそういった自分の大きな一面かもしれない

img108.jpg


和優希の龍は騎乗するタイプにしました
空を飛ぶように駆ける!!!←言霊いや絵霊か(笑)

img109.jpg


優しい雰囲気の龍を目指しました
龍が花持って加えてくるシーンは昔考えていたお話のエピです
・・・なんか同じパターンの話エピをくんずほぐれずにして遊んでいた昔がよみがえるわw

いい週末を・・・
posted by YUE at 08:54| Comment(0) | シロップ(ポエム・雑文) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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